2月4日「恐れるな」

マタイ福音書10章26―31節(新共同訳p.18 口語訳p.15)

私たちには恐れることが色々ありますが、26節で人を恐れることが私たちが抱く恐れの代表として挙げられています。続く28節は信仰のゆえに人々から迫害を受け、殺されてしまう状況を前提として語られています。しかし今日の私たちはそれとは別の意味で人を恐れます。

私たちが自分のことを価値のない、とりえのない、生きていても仕方のない者だと感じてしまうのは、他の人と自分とを比較することによってです。そのように人と自分を見比べることで自分の価値を確認しようとするのも実は人々を恐れるということです。人の評価、人の目を恐れて、「自分は自分だ」と胸を張って生きることが出来ないのです。

そのような私たちに主イエスは「むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい」と言っておられます。つまりあなたがたが本当に恐れるべき相手は神だということです。続いて29節で「二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない」と語っておられるのです。つまり主イエスは神の御前でビクビクしながら生きなさいと言われるのではありません。神は確かに人を裁いて滅ぼすことのできる方ですが、私たちの失敗を粗探しして魂と体を地獄で滅ぼそうとされるのではなく、一羽の雀さえも心に留め、守り、養っておられるのです。まして私たちのことは天の父としての慈しみをもって心に留め、見守っておられるのです。

このことを知るなら、私たちは人を恐れることから解放されます。人の評価で自分の価値を測り、それによって一喜一憂することから解放され、神が自分を見守っていて下さるという平安や安心感の中で生きることができるようになるのです。

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