3月2日「水の上を歩かせてください」

マタイによる福音書14章22―36節(新共同訳p.28 口語訳p.23)

1.「『幽霊だ。』・『安心しなさい。わたしだ。恐れることはない。』」

五千人の給食を施されたイエスは、弟子たちを向こう岸へと漕ぎ出させ、群衆を解散させました。ひとり山に登り祈りつつ夕方から夜の時間を過ごすためでした。盟友ヨハネが殺害され、ただ独りで救いの御業を成し遂げようとするイエスにとって、父なる神との交わりはどんなに力強く霊の慰めを受けたことでしょう。

一方、弟子たちの舟は湖へと吹き降ろす逆風と嵐に翻弄され、沖へ沖へと押し戻されていました。夜明け前に、イエスが湖の上を歩いて弟子たちのところへ来られると、弟子たちはその姿を見て「幽霊だ」と恐怖のあまり叫び声をあげたのでした。私たちも予期せぬ現象におびえて震えてしまいますが、「わたしこそが生ける神だ」と宣言される主の内に留まりなさいと諭されます、1ヨハネ4:13。

2.「『主よ、あなたでしたら、わたしに命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください。』・『来なさい。』・『信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか。』」

 ペトロはイエスに向かって、あなたが神の子なら水の上をそちらに行かせてほしいと願い出ます。来なさいとの呼びかけに従って、彼は舟から降りて歩き出しイエスのもとに来ました。ところが、強い風に気が付いて怖くなると、溺れ出して、「主よ、助けてください」と叫んだのです。主はペトロの手をつかんで引き上げられました。  

3.「舟の中にいた人たちは、『本当に、あなたは神の子です』と言ってイエスを拝んだ。」

 私たちはイエスを信頼して歩み始めます。しかし、試練に会うと沈みかける小さな信仰者です。それでも私たちは「わたしの愛する子、心に適う者」であって、主の大きな手に支えられています。 

舟は教会を象徴し、私たちは「イエスこそ神の子、救い主です」と信仰告白します。教会はこの世の力に翻弄されつつも、イエスがペトロの手をつかんで引き上げてくださったように、私たちの手を御手が力強く握ってくださるので向こう岸へと着くことができます。

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